しあわせ食堂の異世界ご飯3
馬車はしあわせ食堂の前で停まり、中からライナスが下りてきた。
「おや? リズに……アリアさんとシャルルさん。こんな寒いのに、外に?」
「お父さま!」
「いらっしゃいませ、ライナスさん。仕事があって最後までいられない人がいたので、見送ったところだったんです」
「そうでしたか」
 事情を説明して、アリアたちはライナスを連れて店内に戻る。このまま寒いなかで立ち話をしたら風邪を引いてしまう。

 ライナスは店内に入ってすぐに、「おぉっ」と声をあげた。
「これは素敵な装飾ですね。娘のためにここまでしていただいて、ありがとうございます。それに、たくさんの方に集まっていただいて……」
 娘はみなさんによくしていただいているんですねと、安心した表情を見せる。やはり父親としては、リズのことが心配だったようだ。
(しかもお誕生日プレゼントにねだられたのは、私の弟子になって料理を習うことだもんね……)
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