しあわせ食堂の異世界ご飯3
もちろん毎日しあわせ食堂で食べていないことは知っていたので、どこか別のお店にでも行っているのだと考えていたのだ。
 もちろん、毎食外食というのが厳しいという可能性もあるけれど。しかし理由は、とても簡単なものだった。
「毎日食べに行けたらいいんですけど、なかなか忙しいんですよ。だから、何人かは昼飯を食べに行く組が弁当を買ってくるんです」
「そうだったんですね。でも、忙しいのはいいことですね」
「まあ、昼飯に行けないほど忙しいのは冬の間だけですけどね。特に雪が降らない天気のいい日は作業を進めたいから」
 一応防寒着はあるけれど、やっぱり長時間の作業で冷えて休憩の回数も多くなるのだと教えてくれた。
 そのため冬は、通常よりも作業時間がかかってしまうのだと言う。
「寒いのは辛いですもんね。私とシャルルはエストレーラ出身なので、今年の冬が初めてなんです」
「エストレーラは暖かい国ですからね」
 アリアの言葉にシャルルも頷き、朝は寒さで目が覚めてしまうのだと震えてみせた。
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