バツイチ彼に告白したら、予想外に溺愛されて困惑しています。
頭の中で反芻する。

───飾らない真っ直ぐなところ

それは、私が私であるということ。
”私”という存在を認めてくれたような気がして、胸が熱くなった。
ぶりっ子でもない、可憐でもない、私は私。
どうしようもないほど嬉しくて、いろんな想いが込み上げてくる。

「で、返事は?」

「嬉しいです。よろしくお願いします。」

言うや否や、繋いでいる手を引き寄せられてぐっと距離が近くなった。
温もりが伝わって、ドクンドクンと鼓動が聞こえるようだ。

「可憐、愛してるよ。」

真さんは言う。
私にだけ聞こえる囁き声で。

「私も、愛しています。」

そう答えた私に、真さんは優しい笑みを浮かべて、目尻に柔らかなキスをくれた。
どうしようもなく嬉しくて幸せで、顔を見合わせては微笑み合う。

それは、暖かい午後のこと。
春はもうすぐそこに。
穏やかな日差しが、私たちを後押ししてくれているようだった。


【END】
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