森の妖精と団長さん



中に入って感じたのは、懐かしさ
初めて来るお店なのに、素朴で落ち着く空間
私の家である小屋を思い出した。



「お嬢ちゃん見ない顔だね〜なんでも好きなの買っていきな!」


少しぽっちゃりしたショートカットの女性
見ているだけで、たくさん元気がもらえそう。



「おすすめはなんですか?」

「それはバゲットだね!うちに来て食べないなんて損するよ!」

「バゲットですか!じゃあ、バゲット1つください!」





切ってやるからそこで食べな!と親切にテーブルに座らせてもらった。


「おまたせ〜!ハムとチーズをのせたスペシャルバゲットだよ!!」

「うわぁ!!美味しそう!ありがとうございます!」



とろとろのチーズとハムがバゲットに相性抜群。

あっという間に平らげ、お腹が満たされたところで本来の目的を思い出す。




「あ、あの!私、ここで働きたいんです!」


突然言い出した私に少しびっくりしたあと、ニカッと笑って、


「お嬢ちゃんなら大歓迎だよ!!あたしはレビィってんだ、よろしくな!」


「本当ですか!?ありがとうございます!私、エマといいます!」



気を引き締めて、
心の奥底に王宮での日々をそっと閉まって、



ここから新しい生活が始まる。



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