スウィート&ビター
そして…、徐々に私の通う学校が見えてきた…。
私は今ある限りの体力を全振りして走って行った。

校門の前には眠そうに欠伸をしている若そうな先生がいた。
私はずざっと滑り込むように校門に着いた。
学校にやっと着いたという安心感とともに、
どっと疲れがのしかかってきた。
春休みの間に一切運動などしていなかった。
くっ、こんなことがあるなら昨日、漫画なんか読まずに早く寝れば良かった。
今更になって後悔したのだ。
だが思いの外早くついたものだ、これなら何かと確認する時間くらいはある。
私は息を切らしながら朝の回らない頭で考えた。

でも、先生は遅刻しかけた私を見るなり、
…初日に遅刻しかけるなんて…全く…
みたいなことを口にし早く教室に行けと急かした。
私は息切れしながら何度も軽く謝り、クラス表を急いで見に行った。

私はクラス表を見て心が沈み唇を噛み締めた。
自分の知ってる人なんて一人もいなかった。
私と同じ学校に志望した幼なじみや友人はみんな、別クラスだった。
私はここでまたひとつため息をついた。
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