女の子にならせてよ
……あぁー…!!
入学初日から私はやってしまった。
遅刻してしまった…。
絶望的な気持ちになりながら階段を下りる。
あー、もう!あれもこれも助けてくれたあの男子から逃げたせいだ!!
しまいには全然悪くない、さっき助けてくれた男子に当たる始末…。
それほど私は不安定だった。
今日から男子がいるってだけで…怖くて緊張して昨日の夜眠れなかったし、寝不足気味の私でさっき全速力で走ったからか…フラフラしてきた。
それでもなんとか教室に…人がいる場所に行きたかったから進む。
階段を適当に下りて、突き当たりを曲がって渡り廊下を進んだら奇跡にも微かに人の話し声が聞こえてきた。