女の子にならせてよ
親睦会…かー。
私は、当然呼ばれないよね。
友達もまだできてないし…。
この学校には知り合いもいないし…。
声をかけようにもグループがもうできつつある…。
あー!もう〜…こんな高校生活スタートする気は無かったのに!
自分から声をかけなきゃいけないのに人見知りでなかなか声をかけられない。
ため息をついた時、隣から湊くんの声が聞こえてきた。
「心愛ちゃんも来るなら行こっかな」
そう言った湊くんの言葉にびっくりして思わず湊くんの方を見る。
湊くんと目があってしまって慌てて目をそらしてしまう。
「え?心愛ちゃんって……あー、汐音さんか。ふーん…で?来るの?汐音さん」
そう言った女の子と周りにいる女の子たちが一斉に私を見た。
…なんか睨んでるように感じるんですが……気のせいですかね…?
ビクビクしながらどう答えようか迷っていると、さっきからじーっと見てくる湊くんの視線を感じてさらに迷ってしまう。
うっ…なんで湊くんは私も行くなら行くって言ったのよー…!
「どうなの?」
怖い女の子たちに再び返事を求められ、
「心愛ちゃん、行こ?」
と、ニコニコしながら誘ってくる湊くん。