女の子にならせてよ

湊くんはたくさんの女子に囲まれてて、いーな…なんて思う。





私もたくさんの女子に囲まれていたい…。



変な願望を考えてしまったところで立ち尽くしたままの私に声がかかった。






「おっ、汐音さん!ここ座って座って!!」




1人の名前も覚えてない男子に呼ばれた。



冷や汗が出る。



震えを止めようとすればするほど震えてしまう。







「あ、…ぅ……うん…」





男嫌いを少しでも今日、克服しようとぎこちなく返事をして言われた通り、男子の隣に座った。







「俺、汐音さんと話してみたいって思ってたんだよね」




そう言って笑いかけてくる男子。



その笑みさえも気持ち悪く思えてしまう私は重度の男嫌いなんだと痛感させられる。






「…」



黙ったままの私になんの違和感も抱かず、喋り続けてる隣の男子。

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