女の子にならせてよ
距離がだんだん近くなってきてる気がして少し距離を置く。
「心愛ちゃん!何飲む?」
「ぇ…!」
いつのまにか汐音さんから心愛ちゃんになってたことも気にならないくらい、私は動揺していた。
あくまでも自然に男子に腰に手を回された。
うっ…やだ!
怖い!
何も言えずにカタカタ震えてる私。
こういう時に、自分で嫌なことは嫌だって口に出して言いたいのに…こういう時に口は動かない。
「震えてる?緊張してるの?可愛いね」
違う!
やめて近づかないでっ!!
「汐音さんって男たぶらかしすぎでしょ。」
「えー、汐音さんって男好き?」
「親睦会を合コンだって勘違いしてんじゃない?」
キャハハハハっと耳につく笑い声が聞こえる。