あなたを忘れていいですか?
今の私

6月の下旬、私は勤めていた大学病院を退職した。
亜季に宣言した通り、東京に行く。

最後に咲哉を見たあの日から、亜季にレディースマンションを探してもらった。
今は、引っ越し準備で忙しくしている。
そして、職場はそのマンション近くの総合病院。
7月の中旬から勤務予定だ。

咲哉と暮らした部屋とも、明日でお別れ。
咲哉と一緒に眠ったベッドも、寄り添って座ったソファーも、もうすでにない。
咲哉が使ったタオル、食器も全て捨てた。
思いが残る物、全て私は捨てて行く。

咲哉からもらったプレゼント以外は。

開けれなかったプレゼントの箱。
中身はネックレスだった。
クリスマスプレゼントにもらったピアスとお揃いの。
あの日、咲哉に最後に会った日にやっと開けてみた。

このブランドが好きだって、覚えてくれてたんだ。


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