先生が私に恋をした
私は仕事が終わると休みの先生にメールした

ー話があります。会えませんか?ー

私から連絡をとるのはこれが初めて
どうせなら、何も知らないままに、会いたいとか
連絡したかったな、、、

せっかく想い合えたのに
先生、、、、、

気づけば頬に涙がつたう
離れたくない。ずっと一緒にいれると思ってたのに
こんなにすきなのに、、
先生、お願いだから行かないで

アメリカなんて、遠すぎるよ


先生から返事がきた

ー部屋にいたよ。来れる?ー
ー今から行きますー

すぐに車を走らせた
泣いてることがバレないように
窓をあけ、冬の風を痛いくらいに感じながら
私は先生の部屋へ向かった


ピンポーン

風でボサボサになった髪を手で素早くとかす

「はい」
「奏です」

ガチャっとドアがあいた瞬間、私は先生に抱きついた
おっとー、と勢いによろめきながらも私をしっかりと
抱き止めてくれた

「奏?どうした?」

先生に呼ばれる“奏”は特別で自分の名前さえ愛しく
感じてしまう

「アメリカ、、、本当?」
「聞いたのか、、。うん、本当だよ」

抱き締めた手を離したくなくて、抱えられて部屋の中
へ入った
ソファにおろされると、私は再び先生を問いただす



< 116 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop