先生が私に恋をした
夜、夕子にも電話した

「相変わらずこうと決めたら行動早いよね」

電話越しにケラケラと笑う夕子
私はベッドに寝転んで話を続けた

「まぁね。じゃないと後々良くないしさ」
「で、今奏はどんな気持ち?」
「う~ん、スッキリというか、なんか一歩踏み出した
感があるかなー」
「真治には気の毒な結果になったけど、私はいつでも
奏の味方だしね」


私は頭上に左手をかざして、自分の薬指をみた
本当なら、この薬指にキラリと光るものがついていたの
かもしれない
でも、わたしはそれを自ら手放したんだ
後悔はしてない

いつか、誰かがこの薬指を独占してくれるまで
私は努力を怠らない

「夕子、ありがとうね。」
「全然、話聞くだけならいつでも聞くよ
その代わり、高くつくよー」

あはははと笑い合い、またねと、電話を切った


あとは、真治に借りたままのCDだけだな
そのうち、ちゃんと返そう
私も真治も、過去が懐かしいと思える日が来たら、、、


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