リンク・イット・オール
「皆は1学期の終わりにやったんだけど、百瀬さんできなかったじゃない?それで、お父様の都合のつく日にでも来ていただきたいの」
「父は……平日は仕事があるので、難しいと思いますけど」
「色々とお話ししたいこともあるから。一度頼んでみてくれないかしら」
先生はそう言って、『三者面談のおしらせ』と書かれた紙を私に手渡す。
あまり気乗りしないながらも、それを受け取り小さく頷いた。
それを確認すると、先生は先に教室へ入って行く。
三者面談、か……。
きっと、ううん確実に、お父さんは頼めば都合をつけて来てくれる。
だけど、自分のためにわざわざ仕事を早退させたり休ませたりするのは、いやだな。
ただでさえお母さんが亡くなってから、あれこれと私を気遣いっぱなしなのに。
お父さんは、お母さんのこともとても大好きだったから。
お母さんが亡くなって、お父さんも私と同じように悲しいはずだ。
なのに、それを見せずに気を張ってるところを見るたび、この胸は締め付けられる。
……あぁ、また。
こうして悲しみに引きずられる。
思い出すたび、思うたび、胸が張り裂けそうだ。