初恋レモン
リビングに入ると
甘くていい匂いが漂っていた。


「あら!あなたが菜々ちゃん?
初めまして、光輝の母です。」


キッチンから出てきたのは
すごく綺麗で優しい雰囲気の人だった。
ぼーっと見つめてしまった事に気付き、
慌てて私もあいさつした。


「初めまして!川口菜々です!
光輝君にはお世話になっていて…
えっと、さくらちゃんにも!
きょ、今日はお邪魔します!」


勢いよく頭を下げると
「ふふっ」と笑っていた。


これめっちゃデジャブ…。
なんでいつも笑われちゃうんだろうか。


首を傾げていれば


「あぁ、ごめんね。
つい可愛くて、さくらちゃんに
聞いてた通りの子だなって。」


…それはいい意味かな?
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