外見9割、性格1割。

聞いてもいないのに嫌っていた
過去の話を素直に話してくれる。

築「俺の母親は、学生時代
ヤンチャばかりしていて
全く勉強なんてして来なかった。
やりたいように自由気ままに生きて
俺を産んで親父に捨てられて
知り合った男にスナック経営を
持ちかけられた挙句、騙されて
知らない男を家に連れ込んで寝て
その日生きるための金を得て
何とか俺と母親は生き延びた。」

嬉しかった。
初めて鬼男に信用されてる気がして。

築「そんな母親の姿を見て俺は
無様だと思った。何にも知らねぇ
バカなあの人に嫌悪感を抱いた。
あんな人間にはなりたくない。
俺は絶対に安定した職につく。
出来る限りの知識を詰め込み
母親のような無様な人生は生きない。
そう思って教師を目指した。」

知らない鬼男をまた1つ、知る。
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