ボクは初恋をまだ、知らない。
「つまり、お前達の渾身の一張羅作品を
着てもらう機会があると言う事だ!」

太陽先生がホワイトボードに"一張羅"と書いて、
ビシッとポーズを決めた。

すると皆が歓声を上げた。

皆の気合いの気迫が凄くて、

ボクはるなとハイタッチした。

「だがここからが本題だ!!
招待客は自前でもドレスを持ってくる。
イベントで出されたモノを選ばない可能性もあるって事だ!!
その結果で今回の成績が決まるから、
みんな気合い入れて"選びたい"作品を作れ!!」

"成績"の言葉を持ち出すと、
プレッシャーに悲鳴をあげる声もあったが、
ボクはそんな事一切考えてなかった。

今までの経験たちを生かして、

ボクの作品を知ってもらうきっかけだ。

胸のドキドキが収まらなくて、

ボクは脳ミソから溢れ出るアイデアを
スケッチブックに流れるように描いていく。

< 43 / 106 >

この作品をシェア

pagetop