ボクは初恋をまだ、知らない。
まーた、顔が熱くなってきた。

「まさかボクがあーゆーので赤面するなんてっ!
なんか……っ、普通の女子みたいぢゃん…。」

太陽先生によって、

ボクのずっと守ってきた"ナニカ"が、

壊れたような気がした…。


「戸惑いがやばい…どしたらいいの、これ。」

「ツッキー決めた!!」

るなが悩むボクの手をまた握りしめてきた。

「今日ツッキーん家に泊まっていい!?」

「…………え?」

どうやらるなは前から"お泊まり遊び"なるものをしてみたかったらしい。

"母さんの許可が貰えたらね。"と真面目な返事をしたが、案外すんなり話が進んで、帰り道るなはそのままボクに着いてきた…。

「ツッキーとあたし、3つ駅離れてたんだね!
近くて嬉しいーっ!」

「こっち側住んでる人少ないんだって。
そういえば、こっちの通りにさ!
ボクの親友のいるたこ焼き屋さんがあるんだ!」

るなは目をキラキラさせて食いついてくれたので、
ボクは啓介のいる店に連れて行った。


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