俺の彼女は、キスができない。
第四章
好きだよ。
大好きだった。

だけど。

私の秘密を知ってしまった。


もう、終わりにしよう。



放課後。
私は、ゆっくんを屋上へと呼び出した。

「何?話って」
「う、うん。それがね、私たち。もう終わりにしたいの」
「は?」
「だから。別れよう」
と言うと、ゆっくんは私を押し倒した。
「やめっ……んんっ……ぁ…」
ゆっくんは、いきなりキスしてきた。
「そんなの、イヤに決まってるだろ」
終わらせなきゃ。この関係。
でも。
嬉しい。
君が私の秘密に知らなければ、良かったのに。
「…んっ……ぃや……っ…ぁ………はぁ…」
好き…だけど。
終わらせる。
この関係に、ケジメをつける。
「離れ………離れて!」
私は強引に唇を離し、そう叫んだ。
「ゆっ…ちゃん……」
「ゆっくんが……私の秘密を………知らなかったら。こんな……ことには…ならなかったのに…。バカゆっくん……」
そう言い残し、私はその場を立ち去った。
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