だから何ですか?Ⅲ






「っ・・・悪い・・・・」


「フッ・・・」


「仕方ないよ、あんなリオのストイックな愛情を理解しちゃったらね」




目頭の熱い顔を上げられない。


只々体を折り曲げて頭を抱えたままどうにも処理が追いつかない感情の波に沈んで沈んで。


そんな俺を馬鹿にするでもなく、それでも砕けたように笑う息遣いを響かせ『仕方ない』と受け入れてくれる2人。


そんな受け入れにさえ堪えている涙が今にも量を増しそうで。


情けなくもグスッと鼻をすすって、涙を飲み込む様に目蓋を閉じた。


目蓋の裏に、脳裏に浮かぶのは『近寄ってくれるな』と全てを見放していた様な現実味のない少女。


長い前髪とフードでハッキリとした顔の記憶はない。


でも、


お前・・・だった。


お前だったんだ。


ずっと、あの時から?


直向きに?


そりゃ、俺の寄せる好意なんてお前の向けるそれには到底及ばなくて物足りなかっただろうさ。


いつだってどこか上からの感覚で好きだと言われて。


いつだって距離のありすぎる好き同士で。


こうしてそのもどかしかった距離の詳細を知ってしまえばちょっとやそっとで埋まるリードじゃない。


敵う筈ねえじゃねえか。


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