だから何ですか?Ⅲ






いつだってピリッとした空気を纏う。


この人の前に在るとどうあっても緊張を免れない。


きっとそれはこの人の意図。


相手を萎縮させて緊張させて、そんな間にどんな人間かと測って相手の隙を見計らっている。


そんな姿に怯む心も持ち合わせてはいるけれど、今日という日ばかりは畏怖よりも勝る信頼感。






とは・・・いえ、

今日はいつにも増して不機嫌露わな表情だと、眉間に刻まれた皺の深さにそんな事を思う。


どかりとソファに身を投げるように座りこんで足を組むさまはどこぞの若頭ですか?と問いたくなる迫力だから苦笑い。


そんな俺をじろりと睨むように見つめてくる緑の双眸は相変わらず印象的だと感想を抱いた瞬間。



「で?要点は分かったが何をどこからどこまでを聞きたいんだ」



気だるげに、頭を抱えて重苦しい息を吐き、それでも俺の訪問の要件には応えてくれるらしい対応には感謝ばかりが浮上する。


それでも・・・、



「大丈夫・・・ですか?なんか・・・疲労困憊って感じなんですが」


「そりゃ、ロスから約10時間のフライト直後だからな」


「すみません」


「謝るくらいならさっさと話しを進めろ」



余計な気遣いで時間を割くなと言いたげに、じろり不機嫌な目が言いたいのは『無能』という響きだろうか?





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