だから何ですか?Ⅲ
衝撃の2人の関係に驚いた時間も程々。
『リオによろしく~』なんて言って小田と愉快な口論をしながら去って行く姿に肩をすくめて苦笑いで見送った。
よく分からないけれど波長が合ったんだろう。
一体2人でどんな話をして時間を過ごすんだろう?なんて疑問を小さく抱きつつ、ぽつんと一人に戻った静けさに促されるように時計を確認した。
遅いなあいつ。
そんな事を思い連絡を入れるべきかと迷いながら入り口に視線を移すと、丁度というのか携帯片手に出てくる姿を捉えて持っていた携帯をポケットにしまった。
亜豆も俺の姿を捉えると小走り。
カツカツとヒールの音を響かせ目の前まで近づきながら『すみません』と声を響かせた。
「ちょっと電話してました」
「仕事?」
「いえ、雨月君から電話ありまして」
「・・・・・」
「何ですか?」
「いやぁ、別に」
「『いやぁ、別に』っていう顔には見えませんけど?」
「『雨月君からの電話には応えちゃうんだ』って顔に見える?」
「妬いてるんですか?」
「天下の大道寺様に妬くとか恐れ多い」
「そうですよねぇ。下手したら一瞬で潰されますよ。プチっと」
『潰す』を示す亜豆の指先の動きに小さく噴き出す事で皮肉の終幕。
決して本気での嫉妬や懸念とかではないとお互いに理解しての会話の成り立ちであったから拗れるような事もない。