だから何ですか?Ⅲ
『行こう』なんて掛け声もなく動き出したのは2人ほぼ同時。
息を理解するように、どちらかがどちらかの歩調に合わせきるでもなく、いつの間にか2人で歩く時の歩調まで出来上がっていたんだと思う。
話す内容だって他愛のない事ばかり、それでも毎日顔を合わせて話そうが飽きなくて。
「そうそう、衝撃的事実判明」
「衝撃的?」
「さっきさ三ケ月に会った」
「・・・・ミケに?何でまた」
「聞いて驚け。なんと小田と食事の約束してたんだと」
「それは・・・小田さん厄介な猫に懐かれてご愁傷様ですと言うべきでしょうかね」
つい先ほどの事実判明を勿体ぶった大ニュースの様に口にすれば、さすがに僅かに双眸を見開いた亜豆がすぐに『やれやれ』と言うような顔を見せて息を吐いてみせる。
過去の体験者は色々と理解して複雑なんだろうか?と苦笑いで眺めつつ。
「小田は面倒くさそうにしてたけど・・・でも、なんか相性良さげだったけど?」
「恋愛云々は別として仲は良くなるかもですね」
「恋愛は無いと思う?」
「恋愛と言うより・・・同志なのでは?」
「同志?」
「ほら、」
『ほら』と言いながら自分と俺を交互に指し示す亜豆の仕草には意図を理解して更なる苦笑。
まぁ、そうだな。
そう言う意味では同志なんだろう。