once again〜season2〜
「ふー。今日はどれがいいのかな….ねぇ?葛城どっちがいいと思う?」

私は廊下で待たせている葛城に声をかけた、

部屋のドアから首だけ出し、2着の服を交互に見せた。どっちがいい?と。

「どっちがいいと言われましても…」

「えっ?きゃっ!葛城!」

おもむろに、葛城がドアを開けて私の手から2着の服を取った。

下着姿を見られた私は、一瞬何が起こったのか理解出来ていなかったが、我に返ってあわててドアを閉めた。

「有里華お嬢様…いい加減慣れて下さい。私はあなたの執事です。こんな事で恥ずかしがられていると後々困ります」

顔色ひとつ変えず、葛城は淡々と話し続けた。

「今日は、こちらのワンピースのほうがよろしいかと。有里華お嬢様の美しさが、より引き立てられるかと」

「っ…ありがと。着替えるまで外に出てて!」

バタンッ!

葛城が選んでくれたワンピースを奪い取ると、ドアを勢いよく閉めた。

なんなのよ。
どうして、そんなに顔色ひとつ変えずに、そんな事が言えるのよ。


ワンピースに手を通した私は鏡を見て呟いた。

「何が私の美しさよ…」
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