星空電車、恋電車
*****

「あんた達いつの間に付き合ってたの?」

バイト前に呼び出されたバーガーショップの席に着くなりユキにそう言われ私は首を傾げた。

「は?」

あんた達とはいったい誰と誰を指して『あんた』『達』なんだろう。

「千夏、京平さんのSNS見てないの?」

「いや、反対になんで私が京平先輩のSNSなんてフォローしなきゃいけないのか意味がわからないわ」

京平先輩のだけじゃなくて誰のもフォローなんかしてない。
どうして他人のリア充見なきゃいけないのかそっちの意味がわからない。

「京平さんのインスタに出てたの、アレって千夏でしょ?ついに京平さんに彼女ができたとか何とかっていつもの合コンメンバーたちが盛り上がってたよ?」

はあ?何それ。知らないし。

「まあそんなことだろうと思ったけど」
あからさまに嫌な顔をした私にユキも困ったように苦笑した。

「京平さんの投稿した動画には女の子の声しか入ってなかったんだけど、それがなんか仲良さげで。動画の中の京平さんは終始ニコニコデレデレしてるし、女の子も楽しそうに笑ってるし」

お、それってあれか。
激レア塩辛グミの動画。

「身に覚えあるでしょ?アレは確かに千夏の声だったもの」

ユキはふふんと唇に笑みを浮かべた。

「確かに撮ったの私だけど、京平先輩は私にデレてたわけじゃないよー」

そこは強く否定させて頂く。

「あの人は松浜屋の塩辛ファンなだけだから。動画見たならわかると思うけど」

いやいやいやいやーとユキは左右に手を振った。

「今だから言うけど、前から京平さんって千夏のこと狙いじゃないかってグループ内で噂になってたのよね」

「それこそ無いわ」

京平先輩の好みは今も昔も年上の肉感的美女。

好みのタイプならよく知ってる。高2のときはOGの佐原さん、高3のときは教育実習生の柳田先生に熱を上げていた。
どちらも出るとこがボンっと出ていて大きめなタレ目のアヒル口だったのをよく覚えている。
私とはぜーんぜん違うタイプ。
真反対だっつーの。。
< 127 / 170 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop