不良な彼と恋の契約
クスリ、と笑う本郷はーーつま先立ちをして類の耳元で囁いた。


「やだっ。
だって、類にいつまでもヤキモチ妬いていて貰いたいからっ」



本郷の言葉に案の定、赤くなる類。


やれやれーー。


歩き出す俺は、不意に振り返った。



見つめ合う類と、本郷。


近づく類の唇に、頰を染めた本郷。
重なり合う唇と唇。



「いいよな、両思いはーー」



ただ、地面を見つめた。


類が、本当の恋に気づけた。
仲間だし、素直に嬉しい。

だけどさあ、、それじゃ俺と想ってさあ。





「何なんだろうなーーーー」




仮の彼氏だと思ってる想。

好きになってほしい。
少しだけでも可能性があるなら、、

"好き"と伝えたい。



だけど、もし断られたら?

「一緒に住んでるのに、断られたらーー」


ありえねーよな。





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