不良な彼と恋の契約
「見ろよ、想。
ハムスターだぞ!」

「輝さん、私今そんな空気じゃないかもです」

目の前をハムスターが、横切ろうとも私は無になれる自信しかないよ。

「まあいいじゃねーか、交流しょうぜ交流。
おいお前、名前は?」
そう言えば彼の名前を、私は知らない。

「あ、田中 茂雄です」

タナカ シゲオくん?

「うわ、名前まで地味だな」


「輝さんに言われると、誰もが地味だと思いますよ」

だって、輝くって書いてアキラですからね。

ん、ってことはーー

「じゃあ、あたしの名前ってその人と同じ系統?」

ヒカリちゃんが輝さんを、指差した。



「何、ヒカリ?
おう、ヒカリ輝くだな。
いいじゃん!」

「よくねーよ!
ヒカリは、俺のだから手を出すなよ!
これ以上いらねーよ、不良キャラ」


うん、相沢くんに激しく同意。

「不良を毛嫌いするな。
大丈夫、社会勉強だと思え!!」

社会勉強ってーー。

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