不良な彼と恋の契約
なんつーのかな。
パンダギャルとかしか寄って来ねーから、なんとも言えねーけど。

甘い甘酸っぱい、だけど熟したサクランボみたいな君。


「本当、可愛すぎてやべーよまじ。
明日から仁と一騎打ちか?
だけど負けねーよ、俺」


一人言とか、最近年取ったな俺。
想から渡された歯ブラシ片手に、脱衣場に向かった。


脱衣場に向かう階段で、バッタリ悪友に会うとか本当ついてない。

「想は、俺のだから。
手出すなよ」

さり気に囁くとか、俺の足を止めるのはお前だけだよ。

「何、忠告?

だけどさあ、こっちだってまじだから。
絶対引かないし」

あいつの足を止めるのも、俺しかいない。



「ちょっと二人共、空気悪いよ!
喧嘩なら、外行きなよ!」

たまたま脱衣場から出てきたヒカリがいた。
湯上りの様で、いい感じにアップになった髪。

「あれ、君達何してんの?」

また脱衣場から、湯上りの様な相沢が出てきた。


「何、一緒に入っていたわけ?」

仁が少し上ずった声で言った。

「あー、まあな」

相沢の軽い返事に、ヒカリを見たら薄っすら首に付いたキスマーク。

サクランボ色のキスマーク。

「あたし先に行くからね!」

恥ずかしいのか、ほんのり赤いヒカリの頰。

どいつもこいつもだ、、

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