不良な彼と恋の契約

輝VS仁。

「な、なんだあいつ。
バケモンか」


「ーーーーっーー」

輝くんが男に、冷たい視線を送る。

氷つくほどに、冷たい目。
私にはあんな目、見せたことがない。


「何してんの?
離してくんない?」

輝くんっ。

私の手は未だに、彼に掴まれたままだ。

「えーやだね。
あんたに関係ないよね?
だいたい隣の学校の奴が、出てくんなよ」

先輩は、淡々と話してる。
輝くんを私は静かに見つめた。


少しだけ、優しく微笑んだ輝くんにホッとしてーー
一つ涙を零した。





何がいけなかったのか、私の涙はーーーー彼の逆鱗に触れたように。。





「ふざけんなよ、泣かしてんじゃねーよ!?」

彼は瞬足に動いて、男を突き飛ばした。

当然、私の身体は弾かれて地面にぶつかりそうになる瞬間ーーーー


強い力が、私を抱きしめた。





「輝くんっ、怖かったよぉ」



私は、涙を止める術を知らない様にーーたくさんの涙を流した。


「大丈夫だ、良かった想っーー」



さっきまで怖かった輝くんは、別人の優しさを見に纏っていた。



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