不良な彼と恋の契約

傷つけさせない、大切な人。

ーーーーーーーーーーーー

「あんたさあ、うざいんだよね!」

ここは、離れの裏校舎。

なんでこうなるー。

それは、昼休み。
一人でトイレに行ったのが、まずかった見たい。


二人組の女の子に、待ち伏せされ拉致られた。

「あんたさあ、チヤホヤされてるからっていい気になんなよ?
特に類はさあ、あたしと付き合ってたんだよ!
今すぐ返して!」

えっーー?
相沢くんが、この人と?
落ちかかった金髪の髪に、ピアス、こういったらなんだけど厚化粧。

派手なネイル。

学校にその赤いネイルは、どうかと思うけどーー。

言ったら、怒るから言わないけど。

「何その顔⁇
バカにしてんの!?
可愛からって調子に乗ってーーー「何してんの?」


えっーー?
今の声は。

私はソッ、と振り向いた。

「相沢くんっ」

ギャルの女が、相沢くんに寄り添う。

「ねえ、類。
この子好きとか、嘘だよね?
類は、みんなの類なんだよ。
騙されないで、あんな子あたしが痛めつけてやるから」

そう彼女が呟き、ハッとしたが遅い。
彼女を冷たい目で見た相沢くん。
冷めた瞳にゾッ、っした。




< 57 / 455 >

この作品をシェア

pagetop