姫は王となる。




パタンー



「…何が言いたいのか、今さら…」


閉まった扉に向かって、そう囁いた。

風の言動を、老婆に謝られても困る。



それに謝られても、惨めな思いになるだけ。


風は、護衛長としての役割を果たすために行った。



そして私は王として、西国の縁談を受けることにした。



西国がバックに付けば、全てが終わる。


たとえ愛してもいない男と結婚したとしても、この国のためにはなる。



それが、王としての役目だ。


















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