極上御曹司に求愛されています

長身でスラリとしたスタイルと、大きな瞳。
身に着けるものはすべて高価なもので、誰もが彼女を羨んだ。
お嬢様ゆえの強気な性格と多少のわがままも、小沢食品の娘ということで許されることも多かった。

地域の経済に大きな影響を与える小沢食品は、それほど大きな存在なのだ。

「父さんと母さんは、修くんと私が付き合っていたことは知らない。今さら話すつもりもない。おまけに修くんは養子に入って将来は小沢食品の社長になるから、怒らせるわけにもいかないし。事情を知ってる同級生たちだって、もしかしたら今も私が修くんのことを忘れられなくて苦しんでいたらどうしようかって心配してるけど、でも礼美との関係がこじれると仕事に影響が出る子も多いし、本当、面倒くさいの」

なにを言ってるんだろう。
明らかに興奮している自分に、芹花はうんざりした。
なんの事情も知らない、会ったばかりの悠生にこんな愚痴のような言葉を並べる自分が情けなくなる。

「その修って男に未練はないんだろ?」

探るような悠生の声に、芹花は即座に反応した。



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