5人の王子とお姫様!
これ以上ないくらいの非難と侮蔑の嵐。
楓斗はとことん冷めてて、聖は笑いながらも笑ってなくて、琉羽は甘えた顔で毒をつく。
白けた顔で光邦から離れる私の前に、まるで庇うように空が立つ。
「近付いたら駄目、天音」
「うん、最低だもんね」
「この2人が一番突き刺さる!地味に!」
泣き真似をする光邦を余所に、空の袖を引く。
「空、行こ」
「ん、行く」
「あぁー待ってぇ!食べ終わったから僕も行くー」
「え、無視!?」
相手にしたら、きっと捕まる。
無視、無視……と、言い聞かせる。
そうして、光邦を放って空と琉羽と一緒に教室に戻るのだった。