5人の王子とお姫様!
叔母さんに脅されたとはいえ、既にやる気ゼロの自分が着替えただけでも褒められるべきなのに、良いことは何もない。
だって、出ないと一週間おやつ抜きって言われたんだもん。
叔母さんのことだから、寮のみんなに監視を託して何が何でも宣言を全うする決まってる。
うう、めんどくさい…。
頭の赤いハチマキを巻き直して、少しでもやる気を出そうとするけど、ダメだ。
私には絶対に無理だとすぐさま断念。
と、どこから現れたのか空が隣に立っていた。
すごく、眠そう。
今にも目を閉じてしまいそうだけど、その度に目をこすっては懸命に起きようとする必死さ。
もはや鬼気迫るものを感じさせる行動に首を傾げる。
「寝たらいいのに」
「…寝ない…」
なんだか健気な光景に、仮眠くらいなら……と付け足してみるけど、首を振る空。