5人の王子とお姫様!



「色々ありがとね、美里……お姉さん」


「……今の間が怪しかったけど、まあいいわ。今のあたしは有り余る寛大な心を持ち合わせているから」



良かった、助かった…。



黙って話をさせたことが捌け口になって、叔母さんの心にゆとりが生まれたんだろう。


そのおかげで見逃されたことに救われた。




「また来なさい。今度はあんたの話も聞いてあげるから、何かあったら言いなさいね」



何か…って…?


叔母さんの言葉に違和感を覚えた。


その違和感がはっきり形になった時、私はその正体を知った。



叔母さんの言葉に込められた、表れ。


そっか、私……


また心配させてるんだ。



何だかんだあっても、やっぱり……



助けられてる現状。


何をしても救いがあるという前提。


生まれる油断。膨らむ甘え。



いい加減、前に進まないといけないのに。


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