5人の王子とお姫様!



そんなことを繰り返しながら、天音たちがいる岩場に到着した。


「顔が赤いね。大事にならなければいいんだけど……。
光邦、保冷剤をタオルでくるんで」


「わ、わかった!」


「琉羽は団扇で仰いであげて」


「う、うん!」


天音の姿を発見するや否や、状態を見ながらみんなに指示を出していく聖。


「空は、天音ちゃんのお母さんに報告。動かさないほうがいいなら、病院にも連絡してもらえるかな」


「…!ん、わかった」


役割を与えられた後は、早かった。



天音のお母さんはすごく青ざめてたけど、近くの病院から人を呼んできてくれて、その場で診てもらえた。


安静にしてれば大丈夫だってことで、近くの別荘まで天音を運んで、みんな安心してた。



夜になっても天音は目を覚まさなくて、琉羽と光邦は何度も何度も起きてるか確認しに行ってたから、聖に宥められてた。


楓斗はいつもと変わりないかと思えたけど、あれこれ理由をつけては天音の部屋の前をウロウロしてた。


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