5人の王子とお姫様!



喋る空は、スラックスのポケットから何かを出してきた。


それは、白い手紙。



「これは朝、天音ちゃんが持ってたものだね」


「心配、だったから……あとで天音と話そうと思って、鞄からくすねてきた…」


あ、あの純粋無垢な空が、そないな悪いことを…!


軽くカルチャーショックを受ける俺をよそに、手紙を受け取って読んだ聖が固まる。



それをみんなして覗き読んで、中の内容に衝撃が走った。


「な、な、な、何やこれ…」



明らかにストーカーまがいのもんやないか。


あぁー…あかん。


喧嘩しとる場合やなかったし…。



途端に顔を出す焦りと苛立ち。


ほんま、俺らは来ないな時に何しとったん?


天音に何かあったら……



そう思うと、どうしようもなく不安になってしゃがみ込む。


どないしよ…。


落ち込む俺の耳に届いた、キーワード。


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