秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
「そのあとは松本さんの失踪と、莫大な借金、そして、修二さんが亡くなって・・・俺はなんてことしようとしてたんだと思ったよ。華の側にはいられないって・・・。
だから、華の前からしばらく姿を消した。
大学はしばらく休学して・・華が卒業してからまた戻ったんだ。
もう華に合わせる顔がないと思ったから。」

「なにそれ・・・自分がやろうとしたことの責任を取ろうとは思わなかったの?」

怒りで思わず作った握り拳が震える。

「俺はそのときはそんな強い人間じゃなかった。」

「逃げたこともだけど、親友だと思ってた愛佳《あいか》と・・・付き合うなんて信じられなかった。」

「それは・・・ウソだ。
愛佳ちゃんがたぶんウソついてる。
俺はあれからずっと1人だった。
御影ソリューションで働き始めてから数人付き合ったけど・・・全部うまくいかないよ。
華だったらもっとって考えていつもダメになって・・・。」

なにそれ・・・。

愛佳のウソですって?
愛佳もわたしを恨んでたっていうの?

じゃあ尚人はずっとわたしを想ってたってこと?

「そんなん信じられない・・・。」

「愛佳ちゃんには何度か告白されたけど、俺にその気はなかったし・・・。
だって、何度もいうけど華とは目先の利益とかそんなんだけで付き合ってたわけじゃない。
華のことはちゃんと真剣に好きだったんだ。」

尚人の顔は真剣そのものだった。

「シンガポールで華を見たとき衝撃だったよ。
自分があのとき逃げなければって・・。綺麗になってて・・・眩しかったよ。
全部瀧さんのおかげなんだよな。」

尚人がわたしを見つめた。
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