秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
「あ、華。ちょっと待ってて。」

俺は裸のまま、営業カバンの中から指輪をとってきた。

スッと華の右手の薬指にはめる。

「え?佑介?」

「ん。虫よけ?」

「ぷっ。虫なんてこないよ。」

「くるって。俺が心配だからつけといて。」

「うん。うれしい。毎日つけるよ。ありがとう。」

華がちょっと頬を赤らめて指輪をまじまじと眺めてるのを見て、ほっとする。

「安物だけどな・・・」

本物はまた今度・・・って言いたいのを我慢する。

実際華はどう思ってるんだろ?
俺は、ずっと一緒にこのままいたいと思ってる・・・けど・・・。

華が俺を好きだって気持ちは伝わってくる・・・けど・・・

きっとなんかある。
華が俺との同居に踏み切れないのも・・・
あとちょっとのところが俺の心の中に入ってこれないのも・・・。

華の心が溶けるまで気長に待つしかないのか?
< 81 / 146 >

この作品をシェア

pagetop