特別な日常〜Xmas限定短編集〜



最近の日課。


それは飲みながら昔撮った祐希との写真を見ること




本当に祐希は私を好きなのだろうか

たまに不安になる。



祐希は頑張っているんだからって思い直すけど


今日は酔いすぎたのか涙まで出てくる始末だ。



プルルルルルルル♪


ディスプレイにうつる好きな人の名前


会うわけでも無いのに髪を整える、



「はい」



『もしもし?佳奈?』



「どうしたの?」



『今日は帰れそうに無いや。ごめん』


謝らないでよ。
ただでさえ涙をこらえてるんだから


「平気だよ。」


まるで自分に言い聞かせるように嘘をつく


『あの、リビングの引き出し開けてくれない?』


ここはあまり開けない引き出し
何かうちに忘れ物でもしたのだろうか


「え?なに、これ」


目の前には小さな正方形の箱


『メリークリスマス。
いつも我慢ばっかりさせてごめん。

これからも
一緒にいれる時間は少ないかもしれないけど

佳奈のいる家に帰りたい。


結婚してください』




「…ふぇっ…グスッ…祐希…っ」




『返事は?(笑)』


そんなのもちろん



「よろしくお願いします////」




『よかったぁ!これからもよろしくなっ』




「うん!」





私の冷え切った心は一気に温まりました




< 20 / 32 >

この作品をシェア

pagetop