兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
私の声に、誠也の手が止まる。



誠也は、無表情で私を見下ろしていた。



「美衣が好きなのは、俺じゃないだろ……」



誠也は、私の手を離した。



「違う……違うの、誠也」



私は、はだけたシャツを押さえて首を振る。
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