兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》

要side

【要side】

あいつは、新倉とかいう男と付き合うことにしたのだろうか。



あいつが誰と付き合おうとあたたかく見守れる兄になりたかったが……



この13年間、指一本触れられなかったあいつに、他の男が手を出すことは許せなかった。



兄として、どう妹に接したらいいのかわからない。



あいつはまた泣きそうな目で俺を見るのだろうか。



妹と顔を合わせたくなくて、俺は遅くまで学校の自習室で勉強していた。



夕飯に間に合うように家に帰ると、玄関には見慣れない男物のスニーカーがきっちりそろえて置いてあった。
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