雪と月と太陽
私が彼を好きになったのは高一の冬だった。

その時の私は、いわゆる「変な人」の部類だった。
周りとズレてると言うのが正しいか。だから、あまり友達は出来なかったし、出来たとしても最終的には私から離れていくような人たちばかりだった。
人なんて信用できない。
私は一生ひとりのままでいい。
そう思いながらつまらない日々を過ごしていた。ただ淡々と。
そんなある日、遅くまで教室で勉強していたら、外で雪が降りはじめた。雪が降ると、バスが遅れるので、少し遅くに学校をでた。
「はぁ~」
白く、目に見える息をはき、凍えながら、学校前のバス停で待っていると、部活が終わった彼が生徒玄関から出てきたのが見えた。
その時は全然彼を知らなかったし、気にもとめてなかった。
でも、彼を見た瞬間、夜空を見上げ、白い息をはく姿に目を奪われた。

この世界にはこんな美しい人がいたんだと。
私とは全然違う世界が見えている人だと。

もし、雪が降ってなかったらバスは遅れることはなかった。

遅れることがなかったら、彼とも会えなかった。

雪が、私と彼を出会わせてくれた。

それが、私が雪を好きになった理由だった。
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