一匹狼と野良猫。


気がつくと玲花さんに抱きつかれて

腕枕までされている。



なんだろうこの状況。

どうしたらいいのかな。



「お腹空いた?

朝ごはんにしよっか♪」



ニコニコ微笑む彼女は、化粧をしていないと

少し幼く見える。



「あ......食料は......自分で調達します」



そう言うと彼女は大きく目を見開き

吹き出して笑った。



「なぁに言ってんの!!!!

ゆいちゃんはそんな事考えなくていいのよ♪
もう家族なんだからね〜」



玲花さんは鼻歌を歌いながら

ぎゅうっと身体を抱き締められる。

けして痛いわけでも苦しいわけでもない。

身体の緊張が溶けるような、

そんな感じ。

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