一匹狼と野良猫。


退院して数日、いよいよ両親に会う。



滉牙さんが警官と話をしてくれ、

当日、自分はどうしたらよいかを

昨日みんなで話し合った。



まだ両親の顔を見ていないからか、

恐怖感は無かった。



「今日で本当に最後だ。」



滉牙さんの一言で空気が張り詰める。

隣りに座っていた玲花さんは私の手を握って微笑む。



「ゆいちゃん大丈夫よ
すぐ傍に私達が居るからね」



彼女の言葉はとても心を落ち着かせてくれる。

コクリと頷いて手を握り返す。

< 616 / 624 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop