探偵助手、最後の事件
「確かにそうだ。アンタは第一発見者だがな。それだけか?他には?」
「そんなの、花瓶の指紋を調べれば一発です」
「血の指紋が残っているし、鑑定が調べればすぐに分かるだろうな」
刑事さんは何度も頷くと鋭い瞳で静かに尋ねる。
「最後に一つ。アンタが探偵に褒めてもらった時、探偵はどんな表情を浮かべていた?」
「それは──。……あれ?」
私が答えようと口を開くが、言葉が出ない。いや、褒めていただいた時の先生の表情が思い出せない。それだけではない、思い出せるのは虚空を見る先生の死に顔と冷めた目で私を見る先生の顔だった。
「そんなの、花瓶の指紋を調べれば一発です」
「血の指紋が残っているし、鑑定が調べればすぐに分かるだろうな」
刑事さんは何度も頷くと鋭い瞳で静かに尋ねる。
「最後に一つ。アンタが探偵に褒めてもらった時、探偵はどんな表情を浮かべていた?」
「それは──。……あれ?」
私が答えようと口を開くが、言葉が出ない。いや、褒めていただいた時の先生の表情が思い出せない。それだけではない、思い出せるのは虚空を見る先生の死に顔と冷めた目で私を見る先生の顔だった。