探偵助手、最後の事件
***

全てを思い出した私は両手で頭を抱えて身体を震わせる。口を開くと荒い息と言葉にならない声が涙と共に溢れる。

「あ、あああ…」
「全て思い出したか?」

刑事さんの言葉に私は膝から崩れ落ち、静かに頷いてから震える声で告白する。

「…殺すつもりはなかったんです。私は先生の事が好きで尊敬していたんです。先生の全てを知りたくなったんです」
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