千羽鶴に願いを込めてーー
「すいません、松坂ヒロは!?
ヒロがいないの!」

ナースステーション。
朝早くのナースステーションには、一人も居なくて。

「どうしました?」

やっと現れた看護師は、見るからに新人。
思わず、頼りなさから顔を歪めた。

「松坂ヒロが、朝目覚めたら居なくてーー」


怖いーー。


看護師が、ファイルを手に取る。

「あー、松坂くんは、集中治療室に移されてますね。あそこは、今ーー誰も入れませんよ?」


集中治療室ーー?

なんで、ヒロがそんなとこ。

「ヒロに会いたい!
お願いヒロに会わせて!」

会って安心したい。

「外からなら見れますよ。
案内します」

ヒロに会える。

ヒロにーーーー。








ーーーーピッ、ピッ、ピッ。



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