犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら


「で?
お前、さっきおかしかったのは治ったの?」



少々笑い気味で心配する浅香にムカつく気持ちが再熱しそうだ。


それ全部浅香のせいだもん!!
とは口が裂けても言えず、


「さぁ?別に、おかしくなんてないけど?」


と、私は何事も無かったかのように誤魔化した。


「いや、あれは明らかにおかしすぎるだろ。

しかも、俺のことめっちゃ見つめてくるし。
なに、そんなに見とれるほど俺、
かっこよかった?」



余裕そうな表情で私に聞いてくる浅香はたいそう自分に自信があるのだろう。
そりゃね、カッコイイもんね。黙ってれば。


心の中では皮肉がポンポン出てくるけれど、カッコイイなんて言葉を皮肉でも、本人に言いたくなくて、


「いいえ、別に。
ご心配には及びません!!」


と、強く否定しておいた。


元々浅香がカッコイイことなんて分かってたんだから、今さら気にする必要なんてないじゃん!
私ったらなに動揺してるんだか!


気持ちを落ち着かせながら、ごくごくとビールを流し込んでいると、


「ふーん?
ま、あれもあれで可愛かったけど?」


なんて、浅香はまた私をバカにした。


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