犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら



そうやってすぐに女の子に歯が浮くようなセリフを簡単に言うんだから、やっぱりコイツは女たらしだ。


意識してなのか、無意識なのかは知らないけど。


あーやっぱり、浅香の事考えてたら、お酒がどんどん進む。

「ゴンさん、ハイボールください」

「おー!結菜ちゃん、平日なのにピッチ速いね〜。余程疲れてんのか〜」


なんて、笑いながらゴンさんはハイボールのサーバーへ向かった。
いやいや、疲れてるというよりは、隣にコイツがいるからです〜!!


募る不満を全てぶつけるように私が隣の浅香を睨むと、また満足そうにニッと笑った。


何がそんなに嬉しいんだか。毎回コイツの満足のツボはわけわからん。
と思いながら、ハイボールのジョッキをぐっと傾けた。


私の好みに合わせて頼んだお酒のアテが、私と浅香の机の前に広がっている。
右から枝豆にだし巻きに、イカの一夜干し。
さらに子持ちししゃもに、串盛り...
うん、これは完全にオッサンだな。


一緒に飲みに来てもこんな様子じゃ、どう間違っても柳原さんが言うような関係にはならない。

うん。なるわけがない。



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