犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら
「なにそれ...。あんたってほんっと素直じゃない」
そんなにも私のことを大切にしてくれてたんだって思うと、これまでの浅香の行動が全部愛しく感じてくる。
「お前、全然俺のこと男として見てねぇし。
お前の気持ち、振り向かせんのめちゃくちゃ苦労した。
全然読めねぇのにわかったフリして、余裕なふりして。
でも、全然自信なんかなかった。本当にお前が俺の事好きになってくれてんのか。
途中で我慢できずにキスしてしまったこと、結構後悔して。
お前がもっと俺の事遊び人だって思ったんじゃねぇかって...。
それでも、押したり引いたりして、お前のこと揺さぶんの必死だった。」
そんな浅香の本音は私の心に真っ直ぐに届く。
「ありがとね。浅香。
大好き。本当に。大好き。」
私も真っ直ぐに今の気持ちを届けたくて彼に伝えると、愛しそうに私の頭をポンポンとなでてくれる。
そして、浅香がマンションの中に私を誘導して、浅香の家に初めて入った。